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スノードロップ 怜大新聞

  • 執筆者の写真: snowdrop12san
    snowdrop12san
  • 2021年6月25日
  • 読了時間: 3分

第90号 2020年9月30日発行/吉田朋美


今年に入ってからコロナが流行して緊急事態宣言が出されたり、不要不急の外出を控えるようにとの要請などで、家で過ごすことが多くなりました。私はその間、縫い物をする時間も増えました。

2月に入ってマスク不足が始まり、どこのお店でも買うことが困難となってからは「無いのであれば作ろう。」と、家の中から材料となる布やゴムを引っ張り出して作り始めました。家の片付けをして

「もう着ない。」と大量に出した衣類もありました。

ちょうどニュースでも、「家庭でゴミとして出された大量の衣類が業者でも処理しきれず行き場を失っている。」とのことでしたので、それらも捨てずに活用できました。

他に作った物では、エコバッグ、座布団カバー(家で使っていた物が擦り切れてきたので)、野菜の保存袋、等々。

私はミシンでダアーっと作るよりもチクチクとのんびり手縫いで作る方が好きです。

縫いながら考え事をしたり、いろいろなことを思い出すことができる時間にもなりました。


この記事を書いている今は九月となり、暑さの中にも秋の空気を感じられるようになって、ちゃーちゃんの一周忌を間もなく迎えようとしていることに気づかされます。

縫い物をしながら ちゃーちゃんの思い出に浸ることもあります。

外見も心もチャーミングで正義感も強かった ちゃーちゃん。私もたくさんお世話になりました。

怜くんの訓練などで皆川家にお邪魔すると、娘の美香さんも一緒にいろいろなお話をさせていただいたり、一緒にテレビで相撲を観て盛り上がることもありました。

 

 ちゃーちゃんの命日となる2019年9月30日は、ちょうど私の娘の二十歳の誕生日でした。娘が生まれた時、「二十歳になったら大人の女性として様々な場に出席することになった際、身につけて行く物として長く使える物をと冠婚葬祭用にパールのネックレスをこの娘に贈ろう。」と決めていました。娘が16歳になった頃、やっと「これ!」と思える品が見つかり、娘には内緒で購入しておきました。

その時のことを ちゃーちゃんにお話したことがあり、ちゃーちゃんは優しい眼差しで私の話を聞いていてくださいました。


 昨年の9月30日の朝、娘に贈ったパールのネックレスをまさかあんなに早く使うことになるとは思いませんでしたが、娘も ちゃーちゃんのお通夜にそれを身につけてお焼香に伺わせていただきました。

 ちゃーちゃんとは生前よくサミットでお会いすることがあったのですが、亡くなられる三年前くらいに「今日はね、楓ちゃんの◯◯(和装の物)を買ってきたの。今度、楓ちゃんは成人式だからね。」と、ニコニコされて話してくださいました。

あの時の ちゃーちゃんは孫娘の成人式を楽しみに準備されている おばあちゃまのお顔でした。

そして今年の一月は弟の怜大くん、昂大くんが成人式を迎えられました。ちゃーちゃんが実際にお二人の晴れ姿をご覧になられることは叶いませんでしたが、同じ式典の場に娘と一緒に出席していた私は 「きっと大好きなダンナ様と一緒に怜大くん、昂大くんの晴れ姿を ちゃーちゃんは見ていただいていますよね。」と思ったものでした。


 そのようなことを思い出しながら私からも、「ちゃーちゃん、ありがとうね。」と心の中で感謝しながら、今日も ちゃーちゃんから教えていただいた100円ショップの老眼鏡をかけて、チクチクと縫っています。


 
 
 

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